9月に出る須永辰緒さん本のデザイン打ち合わせで正午の恵比寿へ。『GROOVE』誌の編集長さんとルノアール。半分は仕事の話。もう半分はレコードの話。
まだ台割りがなく、カラー・ページの配分から話が始まってしまったのだけど、ほぼ素材は揃っているのでやりはじめれば早いかもしれない。凝り始めると終わらないかもしれない。
『RARE
GROOVE A to Z』という本を頂いた。懐かしいジャケがたくさん。
夕方まで時間が空いたので宇田川町の中古盤屋を巡った。すっかり燃え上がったレコード熱。自分もどっさり買いたい気持ちに対して、なにも欲しいものが見つからない。 International
Ponyの持っていなかった12インチと、Russ
Garciaがフリューゲル・ホーンとストリングスのためにコンポーズした70年代終盤のジャズ作品。あとはクラシックのCDを4枚。これが3時間かけての収穫。う〜ん。
2009.06.19
/ Danger Mouse and Sparklehorse『Dark Night of the Soul』AMAZON
入稿を控えたCDジャケットのため、ある写真を撮ろうと真昼の保育園で粘った。
ラフを描いているときは「簡単かつ最大限のインパクト!」と盛り上がっていたのだけど、天候と時間帯の合致に加え、個人情報の漏洩にも気を配らなければならず、今日は完全な無駄足に終わってしまった。
表1に関しては御近所Max
Essa with 嫁に、「顔は写らないので」とモデルを依頼し、満足のいくものが撮れている/すでにOKも出ているので、裏ジャケのハードルも、おのずと高くなる。月曜日の太陽に期待。
それはそうと、『Dark Night of the Soul』(写真)を買うべきか、見送るべきか。 David
Lynch制作の104Pのヴィジュアル・ブックで限定5000部・¥5000というのであれば、安いとすら思えるが、本来は主役であったはずの音楽がモメにモメて駄目になり、かわりにブランクCDRがついてくる、というのが腑に落ちない。
Beach
Boysの『SMiLE』しかり、安部公房の『飛ぶ男』しかり、クリエイティヴ・サイドの都合による「未完」は愛せるのだけど、今回の場合はそうではないようなので。
(詳しい経緯はココに詳しかったです)
『The
Koln Concert』や『Solo
Monk』すら連想させると評されたソロ・アルバム『Rudias』もよかったアルゼンチンのピアニストのトリオ作。期待感を煽るこのジャケも最高。コードの鳴りを慈しむかのような演奏で、あまり指が動いていない、にもかかわらず胸に迫るのは、自分がジャズよりも先にジャズに影響を受けた人たちの音楽を聴いていたからか。「Les
Disques Du CrepusculeやCherry Red Recordsのバンドでその腕を買われていたセッション・ミュージシャンの作品ですよ」と紹介されれば、そう信じてしまいそうな。それほどに、手クセというものを感じさせず、音域を絞り、多くを弾かないピアノ。曲によっては「マイナス・ワン」のような雰囲気すらある。そのぶんベースがオクターブで歌ってきたりするのですが。
確か買ったのは去年の始めですが、これもなぜか前のCDプレイヤーが認識せずに聴けなかったもの。1年半を熟成させただけあって、とても深みのある演奏でした。しばらくは夕飯の友となりそうです。
ちなみに1曲目はRay
Noble作の「The Very Thought Of You」が選ばれています。
4)
新しいCDプレイヤーが届き、ずっと聴けなかった『The
Dark Side of the Moon』や『Sketches
of Spain』のSACDを聴く。
リマスターやリニューアルの施された名盤に使われる慣用句としては、「いままで何度となく聴いたにも関わらず、とても新鮮」みたいなものがあると思うのだけど、それは同時に「何度も聴いたからこそ、違って聴こえる」という当然のことでもあり、つまりは、初めて聴くならそれこそが「元の音」であり、「違う」という価値基準など生まれようがない、ということ。
そこで考えるのは、最初にSACDを聴き込み、のちに通常のCDを聴いたとき、どんな感想が得られるのか、ということ。もちろんそれは「聴き比べ」ではなく、SACDを当然だと思っていた人間が、CDを見つけ、「あ、前にも出てたんだ。微妙にジャケが違うね」みたいなピュアネスの元に、聴く、ということ。
音楽が好きな人であればあるほど、意外にもそれは難しい体験なのではないかと思うのだけど、結局のところ、自分たちは「違い」を求めているだけであって、10回のSACDの後に初めてCDを聴けば、「ザックリしていてこっちのほうが好きだなぁ」みたいな意見も出るのかもしれない。原音に近い音=いい音では、決してないのだから。
ソニーマガジンズ〜宝島社での丁稚時代を経て、98年、デザイン事務所 "TONE TWILIGHT(トーン・トワイライト)"をスタート。
CDジャケット、アパレル、エディトリアル、編集業を含む装丁、少々のwebなどを手がけ現在に至る。
また、90年代初頭から中盤まで活動していた"CITRUS"というバンドのメンバーでもあったため、リミックスや楽曲提供など、ミュージシャンとしても活動。2007年末にキャリア初のフル・アルバムとなるyoga'n'ants『Bethlehem,
We are on our own』を発表。ロング・セールスを更新中。事務所と同名のインディペンデント・レーベルの代表でもある1972年11月14日生まれ。健康な男性。
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